本日清沢家は、東京スカイツリータウンソラマチに遊びに来ています。
目的の1つは9階にある「郵政博物館」。
郵便や切手について学べる博物館ですが、何か特別なイベントがあるようで!
父、昭夫以外は初訪問です。今日は昭夫がガイドをつとめます。
押上駅改札を出てすぐのエレベーターで8階まで上がります。
さらに上の階へは別のエレベーターに乗り換え。
あと1フロアだけなので、階段で登っても良いですね。
入館&ラウンジコーナー
ここが郵政博物館入口だ。まずは入場料を払おう。
券売機で買って受付に出すシステムだよ。大人300円、小・中・高校生は150円。
お手頃プライスね!
当日券なら再入館もできるんだね
タワー型ポスト
はっ! これはもしや、「風景印ポスト」…!
そのとおり! このポストに郵便物を投函すれば、東京スカイツリーが描かれた向島郵便局の風景印で発送されるよ。
絵はがきクリエーター
展示室に入る前はラウンジスペースとなっているよ。
イベント開催のほかに、ここで手紙やハガキを書いている人をよく見かけるね。
ソラマチの書店や雑貨店で絵はがきを買ってくる人もいるけど、そこのタッチパネルプリントマシンでは無料でオリジナルはがきを作れるぞ。
なになにこれ!やりたーい!
好きな背景画像を選んで、自分の顔を撮影して仕上げるんだよ。
文字を入れたり、スタンプでデコレーションもできる優れもの!
じゃあ背景はこれ!顔写真を撮影して…。
私、郵便屋さんになった!
なんか一気に背がのびたね(笑)
この「BGM」パレットというのは?
相手に音楽も届けられるサービスだよ。
はがきに印刷されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、選んだ曲が流れるんだ。
なんてステキ!!!
私も海外のお友達に送りたいわ!!!
お母さん、興奮しすぎだよ。
博物館だからもう少し静かにね…。
どう?ちゃんと顔の向き合わせたわ
あははははは!
リアルぅ〜!
みんな、もう少し静かにね…。
では展示室に入ろう。名前からも分かるとおり、ここは日本の郵便や通信について学べる博物館だ。
今日の郵便局システムがどのように作られてきたのかを、展示物や最新のデジタル技術を通して体感できるぞ。
その他にも歴代使われてきた使用品、日本だけでなく世界中の切手など、とても貴重な資料が集められているんだよ。
あちこちに歴代郵便丸ポストがいっぱい!
昔のポストは装飾がすごく凝ってて、高級感がある〜
館内は7つのテーマに分けられているから、順番に回ってみよう。
「始」の世界
さて、ここで問題です。
「日本近代郵便の父」と言えば?
はい!前島 密(まえじま ひそか)様です。
そのとおり、良くできました。
1円普通切手の絵柄にもなっているね。
江戸時代に手紙を届けていたのは、飛脚(ひきゃく)と呼ばれていた人たち。
遠い距離をリレー形式で走って届けるんだけど、お願いした業者によって配達期間が違ったり、ひどい時は配達物が途中で紛失してしまったり、システムとして不安定なところが多かった。
何より費用が高いので、誰でも気軽に利用できるものではなかったんだよ。
じゃあ離れて暮らしている家族や大切な人と、何年もやり取りできなかった人も…
そうだね、たくさんいただろう。
前島密はイギリスに行った時、日本の近代化に最も重要なものは「情報」だと確信したんだ。
相手に確実に届く郵便システムとともに物流のスピードを上げるため交通インフラを構築したり、郵便以外の通信(電話)の開業などに尽力したんだよ。
そしてそのサービスを、誰もが気軽に利用できる世の中を目指したんだ。
このコーナーではそんな時代の流れを、プロジェクションマッピングで体験できるぞ。
↓前島密の業績については、日本郵政のサイトに詳しく紹介されています
日本郵政HP 前島密について
「郵便」の世界
ここは郵便のコーナーだ。
システムが構築され、140年以上走り続けてきた日本の郵便について、貴重な資料を見ながら学べるようになってるよ。
ここの展示物が本当にすばらしいから、ぜひ見てほしくてね。
えっ? どうして郵便にピストル???
「郵便保護銃」といって、郵便物を守るために配達員に渡されていたものだよ。
当時の郵便物は現代のEメールのようなもの。
最新の情報が行き交う場所だから、郵便物が狙われることがよくあったんだろうね。
まるで警察みたい。命がけの仕事だね…
命を守るのは人間からだけではなかったんだぞ。
上の「郵便ラッパ」は、野生の獣から配達員を守るものだ。
日本各地の道も、今のように整備されていなかった。
山道、獣道をこえて、待っている人のために使命をもって配達していたんだ。
まさに敬服の一言ね
いーやー!!!
この郵便マークが入ったランタンステキ!!!欲しい〜!
昔の手押し印って、どうしてこんなに粋でカッコいいのかしら。
ため息でちゃうわ〜!
他のお客さんにご迷惑だから、静かにしなさい。
Go!Go!ポストマン
なにかゲームがあるよ?
配達員になって、バイクで郵便物を届けるシュミレーションゲームだよ。
体の動きを感知して操作できるセンサーが導入されていて、腕をふるアクションで進行するんだ。
やってみまーす!私、1番!
ス、スピードが早くて意外に難しい…(汗)
お姉ちゃん下手だなあ、代わってよ!
お母さん、こういうの得意なのよ。
先に私!
ご迷惑だから静かにしなさいよ、あなたがた。
「手紙」の世界
ここは手紙のコーナー。
遠い昔、江戸時代の手紙や、貴重な著名人の手紙などが展示されているぞ。
個人的に特に見てほしいのが、戦争中の野戦郵便局のところかな。
……………
胸が詰まるわね
郵便には、それぞれの時代の事情が反映されがちなんだ。
日露戦争から太平洋戦争までは「軍事郵便」が設立された。
他の郵便と違って、その代金は無料だったんだよ。
いつの時代も力を与えてくれるのは、自分に思いを寄せてくれる人の存在だ。
戦争という無慈悲の中を生きなくてはならない時代は、戦地にいった人も残された人も、唯一お互いの心を通わせる手紙こそが生きる希望だったのかもしれないね。
「切手」の世界
ここは切手好きのお母さんはたまらないコーナーではないかな?
そ、そうね…(息づかい荒い)
母の様子がおかしい
目がこわいよう…
人間、本当に好きなものを目の前にしたときはこんなもんですよ。
ここには日本のみならず、世界中の切手が集められている。
枚数は33万種もあって、なんと世界最大級!
それが自由に閲覧できる、本当に貴重な場所なんだよ。
国・年代別に、引き出しのスライド展示形式で収納されているよ。
目白の切手の博物館で、学芸員さんが「半日くらいかけて切手を楽しむ人もいる」って話してた。
切手好きの人たちにとって、いくら時間があっても足らない場所だね!
ヨーロッパの切手コーナーに欧州の郵便展示が。
デザインがオシャレだね、ポストも制服もかわいい♡
デジタル切手帳『Stamp Pond(スタンプポンド)』
これ、とっても便利だわ!
切手好きならぜひ欲しいマシンだね(笑)。
画面に漂う切手をタップすると、拡大されて発行国・タイトル・発行年月日・額面・絵柄・発行経緯などの詳しい解説が出てくるんだ。
画面下にならぶ「人物」「動物」「植物」「食物」「音楽」などのキーワードボタンからも、お気に入りの切手を探せるぞ。
海外切手もたくさん登録されているから、同じテーマでも絵や色合いにお国柄が出ていて、比較するのも楽しいね。
「郵便貯金」「簡易保険」の世界
現代生活の中でおなじみの貯金や保険の制度も、前島密がイギリスにならって取り入れたものだよ。
当時イギリスでは郵便局が国中にネットワークを確立していたんだ。
貯金や保険の窓口も担っていて、「これを日本にも」と考えた。
日本での郵便貯金は明治8(1875)年に、簡易保険は大正5(1916)年にそれぞれスタート。
貯金や保険の習慣を取り入れて、国民の生活が安定するよう導いたんだよ。
郵便貯金
あら、ゆうちゃん!懐かしいわ
??? 私?
このリスの貯金箱のことよ(笑)。
リスは冬を越すために木の実を貯める習性があるでしょ?
その様子が貯金に似てるから、リスのマスコットが長く採用されていたのよ。
名前がゆうちゃんなの。
ゆうちゃんもかわいいけど、ポストの貯金箱もステキだね!
一本立ち打法の野球選手貯金箱は、王貞治さんがモデルだぞー
簡易保険
簡易保険にもマスコットがいたのよ。
カンガルーのかんちゃん! こちらも懐かしいわ〜
ゆうちゃんもかんちゃんも、最近見かけないね?
平成19年の郵政民営化のタイミングで、どちらもいなくなっちゃったんだよ。
現在は簡保生命保険のマスコットは「かんぽくん」、日本郵便サービスの共通マスコット「ぽすくま」が活躍中だね!
ゆうちょ・かんぽアドベンチャー
このゲームはなかなかおもしろいぞ。
遊びながら貯金や保険の大切さを学べるんだ。
途中で郵貯・簡保に加入するかどうかで、その後の人生が大きく変わるところがリアルだな!
コイン(お金)を集めるところも、実にリアルね。
仕事して日々稼ぐことは大事!
これ、某世界的なゲームに類似してませんか?
ルイージしてませ
ハイそこまで!!!次いぃ!
メッセージシアター
うわ、ここ何? すごい!!!
大きなスクリーンが壁いっぱいに、3面も
美術館の現代アートみたいで、大迫力ね!
「映像による博物館」と言ったところかな。
郵政博物館が所蔵する資料は200万点もあるんだけど、限られたここのスペースで実際展示できるのは400点ほどだ。
ここで普段展示できない資料を、映像の中で体感してもらうことを目的に作られているよ。
郵便というシステムが生まれるはるか昔、古代から現代までの「伝える」「繋ぐ」をゆっくり見てみよう。
企画展示室
企画展示は毎回楽しいテーマで開催されているぞ。
今は「おいしい切手展」だね(※取材2022年10月16日)。
実際切手に採用された切手デザイナーお手製の作品や、イラストレーターが描いた原画を見られるよ。
どれもすごく美味しそう!
後でカフェに寄って帰ろうよ〜
そんなわけで、ゆっくり郵政博物館を堪能しました♪
切手デザイナーさんトークイベント
さてさて、本日1番のお楽しみです。
ラウンジコーナーにて「切手デザイナーの仕事」という書籍発売の記念イベントが開催されました。
日本でたった8人しかいない切手デザイナーさんの貴重な話が聞けるとあり、郵便ファンがたくさん集まりました!
いーやいやいや!
このたびは発売おめでとうございます!
ここにサインをお願いします!
「あきおさんへ」でよろしく!!!
お父さん、声大きいよ…(恥)
他の人ビックリしてるよ〜。
静かにしてよう(泣)
なんだかんだで楽しかった1日なのでした。
皆さんもぜひ郵便の世界をゆっくり楽しんでくださいね!
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東京スカイツリータウン・ソラマチ9F
(イーストヤード)